2013年8月23日金曜日

Blackbirdのフィンガリング

耳コピをどんなに頑張っても映像には敵わない領域がある。フィンガリングや演奏ポジションが正にそれだ。
Blackbirdでは、かつて「1弦を弾いてない」という意見が主流だった。ギターを弾き始めた頃は簡単にそれを信じていたものだが、ある程度弾けるようになると以前は聴こえなかった音が聴こえるようになる。演奏中に意図せずに出てしまう音のニュアンスが感じられるようになるからだ。「1弦を弾いてない」というタイミングで2弦の開放弦が鳴っているのに気付いた時から、この説は間違いだと考えるようになった。
一方、映像が無いと絶対に分からないものとしてフィンガリングがある。6弦の3フレットをどの指で弾いているかは音だけでは判断できない。Gコードの押さえ方が2種類あるので一方に断定できないのだ。幸い、再発売されたROCK SHOWには今まで未収録だったビートルズナンバーも全て収録されており、この曲の演奏も一部確認出来る。その結論は…どっちもあり。イントロは薬指で弾いているが、直後のボーカル部分では中指で弾いている。つまり、どの指で弾くと決めている訳ではなく、その場の雰囲気で弾いているだけだった。この感覚はギターを弾く人なら理解出来ると思う。弾き方は意外と適当なのだ。

しかし、Ovationの音が懐かしい。最近、すっかり見かけなくなったなあ。

2013年8月9日金曜日

Flowers In The Dirt (Ou Est Le Soleil)

Flowers In the Dirt
deluxe盤(special package)にいくつかミックス違い候補が収録されている。しかしながら、収録されているRough Rideと同ビデオバージョンは全くの別テイクらしく同期できるポイントが見つからない。同じくP.S.Love Me Doも、シングルカットされたBirthdayのカップリング曲としてリリースされたバージョンとは別テイクらしい。
唯一、Ou Est Le Soleilと同7インチミックスは、拙作Synchronized Listeningでも検証可能な正統派のミックス違いである。比較結果は次の通り。

0'00"〜
全く違うイントロであるが、シンセベースはエコーの深さが違うだけで同じ音である。続いて7インチミックス(以降、7mixと略す)ではピアノ風の音が右チャンネルで鳴るが、これは通常版の中央に定位した音と同じである。ただ、7mixでは所々カットされ、通常版には入っていないハイハットがメインになっている。
ポールのボーカルも全く同じテイクであるが、7mixではフランジャーが掛かっている。

0'24"〜
共通するのは、キック、シンセベースとシンセによるリフ。通常版では強めのスネア、7mixでは各種パーカッションで違いを出している。

0'40"〜
ポールのボーカルにはディレイが掛かっているが通常版の方が大きめである。7mixではステレオコーラスのような左右に広がる感じを重視している。

1'01"〜1'07"
7mixにはギロのようなカエルの鳴き声のようなパーカッションが入っている。

1'14"〜1'27"
通常版にはミュートしたギターリフが入っている。7mixでは1'26"にクリーンなギターコードが入るだけ。

1'44"〜1'48"
両者に共通したスネアが入ってくるが、通常版には元々スネアが入っているため音が厚くなっている。続くギターは7mixの方が大きめ。

1'49"〜
コーラスは7mixの方が大きめ。

2'17"〜2'20"
通常版の方がボーカルトラックがひとつ多い(メインのボーカルトラックっぽい、つまり7mixの方ではカットされている)ため音が厚くなっている。

2'21"〜2'51"
7mixには追加のボーカルトラックがSE風に入っている。

2'36"〜2'49"
通常版の方がシンセのコードが大きめ。

2'50"〜3'10"
7mixの左チャンネルに通常版には入ってないギター。逆にディストーションギターやシンセのリフはカット。

3'10"〜
通常版では2種類入っているシンセのリフの内、高音側は7mixではカットされている。

3'35"
通常版では低音のボーカルの最後の歌詞にディレイが掛かっている。